場所選び

エッセイ

ウィキペディアによると野宿を行う者の多くは、近代的な設備は避け、人工的なキャンプ場などではなく、なるべく他者の干渉のない野原や山中などで行うことを好む傾向があるそうだ。なるほど。そのとおりだ。
 キャンプ場を使う人達すなわちキャンパーたちはキャンプ場という人工的設備のなかで擬似的な野宿をしているのかな?建物のなかで寝るのと建物の外で寝ることの違いだけかな?自然のなかにキャンプ場というトイレ洗面所付き都会の前線基地で1泊して自家用車にキャンプ道具を載せて自宅に帰る。自宅の庭にテントを張って寝るのと大差無いと思う。自宅あるいは庭でやっとれ。である。キャンピングカーもまた然り。何考えてんだろ。
 一方野宿の場合はトイレも洗面所もない。なんにもない。自分が野生動物になったような気分に浸れる。静かに孤独を楽しむ。
 僕はジンギスカンを作って食べるわけでなし、魚を釣るわけでなし。カヌーやボートにのるわけでもない。ただボーッとしていることが多い。キツネやアオサギ、トンビ、カラスを眺めていることもあるがただそれだけである。写真を撮ったり絵を描いたりはしない。静かに孤独を楽しむだけ。 野宿で寝る前に本を読むことはよくある。本を読んで、タバコを吸って、ボーッとして。日常のことは考えないようにしてる。それでも嫌なことがあると、その嫌なことの記憶が週末の野宿についてくる。気持ちの切り替えができない。忘れることもできない。時間が解決してくれるのにも年単位の時間を要する。何十年も前のことを今でも昨日のことのように思い出し悲しんだり、憤ったり、後悔したりする。気持ちに大きな古傷がいくもある。こうなると週末の野宿もツマラナイものになる。忘れよう。いまこのときだけでも。
そうだ。野生動物になった気分に浸るんだっけ。野生動物といえば耳がいいと言う話を時々きく。人間からすれば超能力にちかいレベルらしい。野宿の時に超能力的な聴力を発揮できたらなとおもう。もしひとの話し声が聞こえたら居場所を変えるとか。
 しかし、ヒトは耳が遠くなると長生きするといった人がいた。耳が遠くなって自分に対する悪口が聞こえなくなり、結果健康状態が良くなるということらしい。また横道に逸れた。耳をよくする。聴力をアップする方法をいつものようにamazonで探してみた。何件かヒットした。そのうちのひとつ。

株式会社X・DESIGN 集音器 ポケットアンプ 充電式
型番 ‎VHP-801
サイズ 長さ4.3×幅2.5cm

中国製みたいだけどダイジョブか?集音器だって。
 次に野宿する場所について。お気に入りの場所は現在のところ、一箇所しかない。ほかにもあればいいと思う。いくつか場所を知っておいて、そのときどきの状況によって野宿の場所を決める。場所を決める基準は?どうやって決めよう。近場でいいか。近場でひとがいなくて、ボーッとできる場所。自宅からの距離は今のお気に入りの場所と同じぐらいのところ。方角は?方角を決める基準。方位学を使うか。グーグルによると方角を選ぶ基準である方位学とは吉凶や運勢を方角を用いてコントロールすることを研究している学問。 日本では平安時代に「方忌み」、「方違え」などの習慣があり、今日でも方位学・九星気学などで用いられている。
いい方角。いい野宿。野宿する場所を占いで決める。楽しいかも。ロケーションも選択肢のなかにいれねば。風水はどうしよう。選択肢のなかに入れるか?話はそれるが風水で土地を見た場合函館が大吉。南に朱雀(海)東に青龍(川)北に玄武(山)西に白虎(街道)。しかし一番栄えたのは札幌だった。風水で見ると札幌はあまりパッとしないはずなのだが。まあ函館も北海道では3番目に大きな都市だからハズレではないか。複雑になるので風水は参考までにしておこう。距離と方角だけ。
自宅から見て大吉の場所を方位学で決めることに必要なグッズ。
amazonで探した。

風水 コンパス 方位磁石 八角型 東京磁石工業 10080
都市地図 北海道 昭文社
透明方位盤(A4サイズ) ver.2 株式会社島川建築計画室
「新宿の母」が教える いちばんやさしい九星方位気学入門 ナツメ社
 残ったのはロケーションの問題。
海は遠いから駄目だ。湖も遠いなぁ。山か川だ。川はいつも行っているお気に入りの場所がある。じゃ山だな。
山。でも登山となると野宿とは少し違ってくるような気がする。登山口あたりまでか。登山口で人間観察するか。ボーッとするか。さっそく行動開始だ。
(ポッキー)
※使用している写真は、Amazonから引用しています。

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