蜃気楼を見たことがある。10歳ぐらいの頃。富山湾の上に立山連峰が浮かんでいた。新聞(地方紙)にも写真が掲載された。なんだか気味が悪かった。蜃気楼自体は科学的根拠もあるし不思議でもなんでもないことは当時から人に聞かされてわかっていたが実際の蜃気楼をこの目で見たのは初めてでスーパームーンを見た時のようなその異様な雰囲気は良く覚えている。
江戸川乱歩の小説で「押し絵と旅する男」のなかにも蜃気楼が出てくる。「押し絵と旅する男」は映画化されていて、山崎ハコが覗きからくり口上役で出演していた。山崎ハコを知らない人はググッてください。僕もラジオで彼女の歌を聴いたことはあったけど、40年前のことだし、映像で姿形を見るのは初めてだった。ビックリした。
話が逸れた。話を本題に戻す。
「押し絵と旅する男」では江戸川乱歩の作品特有の異様さが感じられる。
「鏡地獄 」「人間椅子 」「芋虫 」「踊る一寸法師」「目羅博士」あたりも同様に異様さ、怪奇的、妖美的、猟奇的作風が見てとれる。
ところで、江戸川乱歩といえば推理小説が有名なのかもしれないが僕は推理小説は読んだことはないし、興味もない。明智小五郎とか小林少年が出てくる江戸川乱歩の作品は読んでいない。推理小説がつまらない点は三島由紀夫が語っているので以下に引用する。
「(推理小説は)犯人以外の人物にいろいろ性格描写らしきものが施されながら、最後に犯人がわかってしまうと、彼らがいかにも不用な余計な人物であったという感じがするのがつまらない。この世の中に、不用で余計な人間などというものはいないはずである」
ということで左記に列挙した作品が江戸川乱歩のオススメ作品です。僕のお気に入りです。ついでに言うと現代文学の巨人筒井康隆を見出したのは江戸川乱歩である。もっとついでに言うと江戸川乱歩の作品を三島由紀夫が戯曲化している。不思議だ。芥川賞の選考委員のひとりであった川端康成は太宰治を徹底的に否定した。太宰治は志賀直哉と喧嘩。
三島由紀夫は松本清張を嫌っていた。三島由紀夫は川端康成と仲が良く手紙のやりとりを続けていた。井伏鱒二の「山椒魚」を読んで感動した太宰治は井伏鱒二に弟子入りを申し出た。井伏鱒二が締め切りに追われているとき太宰治が手伝いにいった。柴田錬三郎は遠藤周作に文章指導をしていた。
話は飛んで僕は芥川龍之介の短編集が大好きだ。
僕の話はポンポン飛ぶ。絶好調。僕って変?
江戸川乱歩の作品についてはamazonにて。
(文・ポッキー)


