宇宙

   自然の中で都会を味わおうとしている人達がいる。

  自然のなかに都会の前線基地をこしらえてやれコーヒーメーカーだのなんだの。 しかしいつものおいしいコーヒーは飲めないのが自然だ。トイレ、シャワー、風呂、テレビ、ラジオ、新聞、向三軒両隣、町内会、パソコン、スマホの充電器全てが無い。夕焼けの次の日が雨だぐらいの情報しかない。それが自然だ。いつものおいしいコーヒーが飲みたきゃいつもの家にいればいい。自然が好きなのか?  だったら田舎に引っ越せよ。自然がそんなにいいか?自然なんて気まぐれで残酷で凶暴で人を一瞬にして何人も殺す。そのあとは何もなかったかのように平然としている。

    田舎に住んでいてそう思った。

   田舎に住んで何をするかって?決まってるじゃない。晴耕雨読の毎日を過ごすんだよ。キャンプギアなんて全部フリマサイトで売り払ってさ。晴れた日は畑を耕し雨の日は書の紐を解く。質素倹約を旨とし起きて半畳寝て一畳、飯を食うてもニ合半。

  雨の日。どんな本を読むかって?そんなの自分で考えろ。そうだな、オレだったら科学雑誌『Newton』の既刊本「無とはなにか」をamazonから取り寄せて読むな。

    宇宙は爆発(ビックバン)によって生まれて広がっている。いまでも広がり続けている。では、宇宙が生まれる前(ビックバンの前)はどんなふうだったのか。

「無」。有る状態ではないが無い状態でもない。理論物理学上の 「無」。空間すら存在しない。時間と空間は切り離せない(by  ホーキング)から時間もない世界。真空でもない、縦も横も高さもない世界。外側も内側もない世界。暗闇も存在しない。

ここまできたら、ジャン・ポール・サルトルの「存在と無」も読んでみるのもいいかもよ。難解だけど。
(文・ポッキー)

※使用している写真は、Amazonより引用しています。

タイトルとURLをコピーしました