ローラ

エッセイ

 私が学生の頃、世の女の子はルーズソックスという、謎の靴下が流行っていた。あまりにもファニーな形状なので、みんな冗談でやっているのだろうと思っていた。その傍らで私はVivienne Westwoodのハイソックスを履いていた。あのハイソックスならば、人はそれをハイソックスとして理解してくれるだろう。

ルーズソックスはかなり長くて、それを足首に向けてクシュクシュにさせる。クシュクシュどころか靴からはみ出て地面に引きずるような形状のものもあった。それはハイソックスの括りに入るのかが謎だった。

幼なじみはルーズソックスを2足持っていて、引きずってボロボロになっても、何日も同じルーズソックスを履いて、自分の足を臭い臭い、ルーズソックスも臭い臭いと言い、1週間分のルーズソックスを買えないほど貧乏な子でもないのに、なぜ?と思いつつ、不潔な幼なじみにはあまり近づきたくないと思っていた。実際、彼女は臭かったから。

もちろん私の学校でもみんなルーズソックスを履いていて、ただ一人Vivienne Westwoodのハイソックスを履いていたため、逆に目立ってしまったが、あんなふざけた靴下なんか履きたくないぞとブレなかった。

そして、もうひとつ流行っていたのは、日焼けサロン。周りの友だちのほとんどが日焼けサロンへ行き、白くてキレイな肌をいじめることにお金をかけるなんてバカみたいだと思っていた。将来シミだらけになるんじゃないかと声をかけたりもしたけれど、「ガングロギャルでいるからいいの」と居直る子もいた。日焼けサロンは一度でこんがり焼けるわけではなく、定期的に通ってガングロギャルになる上で、資金源はどこなんだ?友だちはみんな金持ちなのかな?とか思ったりもしたが、ちょっと考えればわかること、きっと彼女らは今で言うパパ活をしていたのだと思う。そうでもしなかったらゴリゴリに焼くなんて無理だろうと思う。

生涯ガングロ宣言をした友人は、焼けてはないけど、やはり私が思った通り、シミだらけのおばさんになってしまった。クッションファンデでもお手上げな状態。

私は日光アレルギーがあるためできないが、もしなれるならばローラちゃん(黙ってりゃいい子)のような肌色に憧れる。中東と日本人のハーフはどこかエキゾチックでとっても艶めかしい。その肌色に憧れて、もし体を焼いてみても似合わないのは百も承知だが。

とは言え、夏になればビーチに行って、きわどい水着のギャルを眺めるだけでもその若さから出るエネルギーを貰えたりするんだ。この世を司るのは、ギャルだ。(ねぎ)

タイトルとURLをコピーしました